Close-up ロボット
生活機能支援ロボット—現状と展望
本間 敬子
1
,
梶谷 勇
1
,
松本 吉央
1
Keiko HOMMA
1
,
Isamu KAJITANI
1
,
Yoshio MATSUMOTO
1
1国立研究開発法人産業技術総合研究所 人間拡張研究センター 生活機能ロボティクス研究チーム
キーワード:
リハビリテーションロボット
,
生活支援ロボット
,
国際生活機能分類
Keyword:
リハビリテーションロボット
,
生活支援ロボット
,
国際生活機能分類
pp.443-447
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202278
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
生活やリハビリテーション,介護におけるロボットの位置づけは,この数年で大きく変わった.ロボット掃除機の所有率は横ばいではあるものの,約9%である1).医療や介護の現場にも,ロボットの導入が進みつつある.本稿では,リハビリテーションや生活の支援に用いられるロボットについて概観する.
はじめに,本稿で扱うロボットについて定義する.ロボットの定義はさまざまに行われているが,本稿では,ロボット政策研究会による,「センサー,知能・制御系,駆動系の3つの要素技術を有する,知能化した機械システム」という定義を用いる2).ただし,見守りロボットのように,3つの要素技術の一部が欠けていても,広義のロボットとして捉える場合も少なくない.
ロボットは工場をはじめとしたさまざまな場所で用いられているが,本稿では生活,特に加齢や障害などの影響で何らかの支援が必要な人が日常生活を送ることを支援するためのロボットに限定する.直接の生活支援に限らず,リハビリテーションなども含める.以下では,こうした目的で使われるロボットを仮に「生活機能支援ロボット」と呼ぶことにする.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.