連載 アーキテクチャー×マネジメント・76
社会医療法人 札幌清田病院
吉岡 雄一
1
,
橋本 尚幸
1
1株式会社サン設計事務所
pp.284-289
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211395
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■地域に愛される病院を目指して
2018年9月6日に北海道胆振地方中東部を震央として発生した地震は,北海道全域に日本初の「ブラックアウト」をもたらした.この影響で受水槽や直結加圧方式の多くの建物利用者は,水道水を利用できない状況に陥った.このような状況の中で札幌清田病院(以下,同院)は自家用発電機で地下水を汲み上げ,自院のみならず地域の住民へも水の供給を行えた.
同院は人口増加と高齢化の進む札幌市清田区の中核病院として,急性期医療のみならず「緩和ケア」「在宅医療」に必要な医療環境を積極的に整備した.地域の医療機関や福祉施設,コミュニティとの緊密な連携を図ることで地域に愛され,病院が街づくりの核として信頼される医療環境を追求.地域住民の健康で安心な生活を支えることで「人も街も元気にする」病院を目指している.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.