特集 大学病院は地域病院を支えられるか
地域医療問題—地域医療構想策定下の地域病院と大学病院の関係
地域の病院経営に貢献できる医学教育—課題解決型高度医療人材養成プログラム事業を中心に
馬場園 明
1
1九州大学大学院医学研究院医療・経営管理学講座
キーワード:
病院経営
,
医学教育
,
人材養成
,
新型コロナウイルス
,
オンライン教育
Keyword:
病院経営
,
医学教育
,
人材養成
,
新型コロナウイルス
,
オンライン教育
pp.141-144
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211363
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■はじめに
今日の医療は,疾病構造の変化,少子・高齢化の進行に伴う社会保障財政の逼迫化,病院完結型医療から地域完結型医療への政策への転換,医療技術の高度化・専門分化,医療に対する国民意識の変化,新しい感染症の出現など,多様な課題に直面している.これらの課題に対応するため,医学部には,教育を通じた地域の病院経営への貢献が求められていると思われる.このような背景から,文部科学省は,平成26(2014)年度から課題解決型高度医療人材養成プログラム事業を進めており,平成29(2017)年度では病院経営支援に関する領域の事業を支援している.そこで本稿では,この事業で採択されたプログラムの内容,筆者が担当する九州大学大学院医学系学府医療経営・管理学専攻(以下,当専攻)の教育,ならびに2020年から,最も医療経営者を悩ませている新型コロナウイルス対策について,医療経営・管理学の立場から述べてみたい.
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