特集 大学病院は地域病院を支えられるか
地域医療問題—地域医療構想策定下の地域病院と大学病院の関係
地域医療連携推進法人北河内メディカルネットワーク—大学病院が進める地域医療連携推進法人のあり方
山下 敏夫
1
1学校法人関西医科大学
キーワード:
競争から協調
,
医療の良質化と経営効率化
,
大学病院中心のシームレスなヘルスケアシステム構築
Keyword:
競争から協調
,
医療の良質化と経営効率化
,
大学病院中心のシームレスなヘルスケアシステム構築
pp.146-149
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211364
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■はじめに
地域医療連携推進法人は,2017年4月の医療法改正に伴い創設された制度で,「競争から協調への転換」の観点から医療機関相互の機能分担や業務連携を推進し,地域において質の高い効率的な医療の提供を目的とした法人である.
2019年6月に関西医科大学(以下,本学)をはじめとした11法人と1病院は,地域医療連携推進法人「北河内メディカルネットワーク」(通称「KMN」)を設立し,大阪府から認可を受けた.地域医療連携推進法人は,今となっては全国で20法人も設置されているが,本学が設置を検討し始めた頃は4法人しか存在しておらず,この数年で全国的に注目を浴び,これからの日本の医療を担っていく上で期待される制度であると思われる.本稿では,本学が設立を進めた背景に触れながら,大学病院主導で進めていく地域医療連携推進法人のあり方,さらには大学病院が地域医療に果たす役割について述べる.
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