特集 ガバナンス改革で変わる病院
非営利組織のガバナンス—その特徴を踏まえた病院におけるガバナンスのあり方
松原 由美
1
1早稲田大学 人間科学学術院
pp.641-645
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211033
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●ガバナンスは道具にすぎず,その国の歴史,文化,それらに基づく社会規範に合った形の道具の使い方を模索することが,社会を豊かにし,強くする.
●非営利組織とは,配当財源となりうる利益(儲け)を上げない組織である.非営利組織の上げる利益は,名称は利益だが,その実質は将来のコストといえる.そのレベルは事業安定継続に必要なレベルが適切である.
●わが国の病院のガバナンスにおいては,①非営利組織にふさわしい経営であるか,②事業費が公的資金で賄われるにふさわしい経営であるか,③医療内容は適切か,④病院において社会的価値を創造する当事者である職員が,その存在意義を発揮する職場かのチェックと,それを実現する仕組みづくりが求められる.
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