連載 アーキテクチャー×マネジメント・57
松戸市立総合医療センター
山下 哲郎
1
1工学院大学建築学部建築学科
pp.626-630
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211029
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■はじめに
松戸市立総合医療センター(図1〜5)については,かつて本誌で,伊関友伸氏が「松戸市立病院の建て替え問題」として,現在の千駄堀の敷地に建設が決まる過程と建設後に残された課題などを詳細に論じている1).そこで本稿では,その建設地決定後から進められた,基本設計から実施設計に至る設計プロセスを追いながら,建築,とりわけ設計・計画の分野から,現在さまざまな病院建設プロジェクトで採用が検討されているデザインビルド方式(以下,DB方式)に関わる課題について,事例的に検討してみようと思う.
なおここでは,従来方式(いわゆる設計施工の分離発注方式)や,最近話題になっている設計の早い段階から施工者が関与するECI方式(Early Contractor Involvement)など,さまざまな発注方式の是非や,そこに係る建設費などを比較検討しようとするものではなく,また同時に,DB方式の是非を敷衍しようとするものでもないことを,お断りしておきたい.
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