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回復期医療と老健の複合で,退院後の人生をサポートする—医療法人社団健育会 ねりま健育会病院
pp.623-625
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211028
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■回復期リハビリテーション病院と老健との複合メリット
医療法人社団健育会は,2017年4月,東京都練馬区と連携し,同区大泉学園の地に回復期リハビリテーションセンター「ねりま健育会病院」と介護老人保健施設(以下,老健)「ライフサポートねりま」からなる「大泉学園複合施設」を開設した.同病院の患者は平均75歳,在宅復帰率92%・自宅退院率82%.同老健の利用者は平均86歳,在宅復帰率70%.行政と共に利用者のための散歩マップを作成するなど,地域全体で進めるリハビリテーションの成果は数字にも表れている.
「患者の人間力を回復させたい」と脳神経外科医からリハビリテーション医に転向した経験をもつ病院長兼施設管理者の酒向正春氏は,同老健の特徴を「回復期型老健」という.例えば,ここで行われるアドバンス・ケア・プランニング(ACP)には,医師・看護師・ケアワーカー・リハビリテーション職・相談員・ケアマネジャー・歯科衛生士・薬剤師・管理栄養士といった多職種がチームとして参加する.これは「病院の感覚で作った老健だからできること」だという.
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