連載 多文化社会NIPPONの医療・7
異文化研修の落としどころ—ゴールは共感や理解ではない
堀 成美
1,2
1国立国際医療研究センター国際感染症センター
2国立国際医療研究センター国際診療部
pp.338-339
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210695
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外国人患者の受け入れ体制の整備を始めた医療機関の課題の一つに,職員研修がある.テーマの一つに「異文化」があり,「職員に何を学んでもらえばいいでしょう?」という問い合わせがある.このテーマでの研修自体が初めてであったり,医療職の養成課程でも学んだことがない人の方が多いのが現状だ.
多忙な医療現場でわざわざ開催するのだから,「○○を知る」といった教養セミナーのような企画ではダメなことは皆さんにもご理解いただけるだろう.内容は現場に役立つものでなければならない.「共感する・寄り添う」も研修のゴールではない.相談があったときは次のような研修を企画するよう提案している.
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