特集 論争の現場を見にいく
わが国における医療政策決定プロセスをめぐる課題
広井 良典
1
1千葉大学法経学部
キーワード:
医療政策決定プロセス
,
医療費の配分
,
中央社会保険医療協議会(中医協)
,
市民参加
,
モード2・サイエンス
Keyword:
医療政策決定プロセス
,
医療費の配分
,
中央社会保険医療協議会(中医協)
,
市民参加
,
モード2・サイエンス
pp.1008-1011
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101294
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政策決定プロセスが問題となる背景
国民医療費が33兆円を超え(2005年度),また高齢化が着実に進む中で,医療あるいは医療政策に対する人々の関心はますます大きいものになっている.しかしながら,日本において医療問題が論じられる際,その「政策決定プロセス(policy-making process)」ということが正面から議論されることは意外にもこれまで非常に少なかったと思われる.
ここで「政策決定プロセス」とは,さまざまな政策分野において,どのようなアクター(主体)が,問題の設定(アジェンダ・セッティング),政策の企画立案,利害調整などに関わり,それらを通じて最終的にどのような決定や対応が図られていくかというプロセスを指すものである.
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