連載 事例から探る地域医療再生のカギ・13
下呂市立金山病院の医療再生
伊関 友伸
1
1城西大学経営学部マネジメント総合学科
pp.64-69
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210407
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■何が問題だったのか
①老朽化した病院,大学医局からの医師引き揚げ
下呂市立金山病院(2009年当時113床.以下,金山病院)は,岐阜県下呂市が開設する自治体病院である.1944年に日本医療団金山病院として設立され,日本赤十字社病院を経て1957年に旧金山町立金山病院となり,2004年に市町村合併で下呂市立の病院として旧金山町周辺の地域医療を支えてきた.
ご多分に漏れず,2004年の新医師臨床研修制度導入を契機として金山病院も地元大学の医師引き揚げによる医師不足に直面した.2005年に4名在籍した内科医が2007年には3名に,外科医も5名から3名に減少する(病棟持ちの外科医数は2名に).小児科医1名を合わせて総医師数は10名から7名に減少する.
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