連載 病院経営に効く1冊・8
『進化する病院マネジメント—医療と経営の質がわかる人材育成を目指して』
山田 隆司
1
1台東区立台東病院
pp.603
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209907
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私自身が病院をマネジメントする立場になって十数年になるが,未だに満足のいく仕事をしているとは言い難い.しかし,病院では常に問題が発生し,半人前といえども病院の院長,管理者となれば結局は最終責任を取らざるを得ないこととなる.日々起こる困難な事象について,人のせいにはできないのである.
─「外来で待ち時間が長すぎると言って騒いでいる患者がいる」「看護師が急に何人も辞めると言っていて来月の勤務表が組めない」「病棟の利用率が下がって先月の収支が大幅な赤字になってしまった」「医師が受け持ち患者が多過ぎて辞めたいと言っている」「健康診断の結果を間違えて転記してしまい,すでに発送してしまった」「病棟で嘔吐下痢の患者が複数出たようだ」「厚生局の臨時監査で加算が認められない指摘を受け,自主返納を促された」「CT機器が古くて故障を繰り返しているが差し当たり資金の目処がたっていない」─
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