連載 地域医療構想と〈くらし〉のゆくえ・5
くらしの「受け皿」としての病院
髙山 義浩
pp.604-605
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209908
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90代の女性が発熱して搬送され,私たち感染症内科に紹介されて入院となりました.左下肢を腫らしており蜂窩織炎が疑われましたが,さらにMRIを含めて精査したところ左第一趾の骨髄炎を合併していることが明らかとなりました.
穿刺して得られた膿を培養したところ,原因菌はMRSAであって,その感受性もバンコマイシン,ST合剤と限られていることがわかりました.整形外科にコンサルトしたところ,「すでに腐骨化しており,中足骨以下の切断しか根治的な方法はない」との意見でした.しかし,ご本人は「絶対に切りたくない」とのことでした.
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