特集 地域創生に病院は貢献するか
巻頭言
神野 正博
1
1董仙会恵寿総合病院
pp.469
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209882
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本特集企画の内容が決められた後もこの分野では国の矢継ぎ早の政策決定がなされ,ダイナミックな変化が起こりつつある.国は「地方創生」という言葉を使う.一方,われわれ「地域医療」に携わる医療者は「地域」という言葉になじみがある.本特集では,病院の視点から見るという意味で,敢えて「地域創生」という言葉を使わせていただく.
医療界では,今年度から構想区域ごとに協議を開始する地域医療構想(ビジョン)策定が関心の中心にある.一方,国は「地方創生」を最重要課題の一つとし,「まち・ひと・しごと創生本部」(地方創生本部)を2014年9月に発足させた.2014年11月には「まち・ひと・しごと創生法」を制定し,各地方自治体においては,2015年度内に「地方人口ビジョン」および「地方版まち・ひと・しごと創生総合戦略」の策定が努力義務とされた.「地方人口ビジョン」および「地方版総合戦略」を策定した自治体には補助金が出るということで自治体の関心は地域医療構想策定より大きいといってもよいかもしれない.
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