今日の視点 座談会
精神保健法とこれからの精神医療
道下 忠蔵
1
,
安田 恒人
2,3
,
新美 育文
4
,
仙波 恒雄
5
Chuzo MICHISHITA
1
,
Tsuneto YASUDA
2,3
,
Ikufumi NIIMI
4
,
Tsuneo SEMBA
5
1石川県立高松病院
2財・安田病院
3宮城県医師会
4明治大学法学部
5同和会千葉病院
pp.17-25
発行日 1989年1月1日
Published Date 1989/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209460
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仙波 精神医療界にとって最大の課題の一つであった精神衛生法の改正は,国内外の議論を巻き込みつつ,60年の8月に厚生省が改正の意向を公表して以来,約2年というスピード審議で62年の9月衆参本会議において可決され,法律第98号として,その名も新しく「精神保健法」として9月26日に公布されました.衆議院の社会労働委員会では,どたんばで修正要綱案が出されて一部修正されましたが,なお多くの注文があり,この法律案に対しては衆参の社会労働委員会で附帯決議がつけられました(資料1,20ページ).修正要綱では「この法律の施行後5年を目途として」見直しを講ずるということになっております.
この法律は政省令に任せられている部分が非常に多く,実際,これらが出揃うまではよく分からない部分があったのですが,法成立から約9か月の間に政省令,次官・局長・課長通知が出て初めて全貌が明らかになり,63年7月1日に施行されました.
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