病院精神医療の展開
精神病院経営と医療経済
仙波 恒雄
1
Tsuneo SEMBA
1
1同和会千葉病院
pp.144-148
発行日 1983年2月1日
Published Date 1983/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207953
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年々膨張する総医療費に対して,医療費抑制政策(適正化)が国家的命題として,今までにもまして厳しく取られようとしている昨今,医療人は等しく大きな不安を持つとともに,あるべき医療システム論や診療報酬改定の攻防戦も盛んである.
常に,将来あるべき医療システムを十分に支える医療経済の基盤が打ち立てられ,保証されるのが本筋であるが,残念ながら現在までたどってきた道は,全く財政主導型であると言えよう.つまり,狭義には,保険診療報酬の点数表によって医療供給システムが形作られている,と言っても過言ではない.今後,医療費適正化政策を取るに際しては,まず何よりも現状を把握し,医療理念に沿いつつ医療効率を図っていかなければ,上記の命題を果たすことはできないであろう.
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