日本の病院建築の七不思議・5
手術部平面の多様化
柳澤 忠
1,2
Makoto YANAGISAWA
1,2
1第17回日本病院設備学会
2名古屋大学工学部
pp.872-873
発行日 1988年10月1日
Published Date 1988/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209391
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最近の日本の手術部は建築的に様々なタイプがあり,良くいえば多様であり,悪くいえば混乱している.従来はほとんど中央廊下の両側に手術室を並べた中廊下型であったが,この数年ふえてきたタイプに,中廊下型の外周に汚染物を回収する廊下をめぐらせた回収廊下型と,中央に清潔物品を保管し配盤して供給するホールを別に設けた清潔ホール型がある.その他に外周廊下を清潔物品の輸送専用に使う清潔廊下型もみられる.
手術部の運営も多様であり,中材と組織的に一体であるか否か,手術介助を手術部でやるか否か,手術を午前も行うか否か等,病院による差が大きい.前述のように建築平面が変わってくると,職員の業務分担や作業場所がタイプ別に変わってくる.建築と運営を合わせて評価しておかなくてはならない.
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