研究と報告【投稿】
医療技術者の職業意識についての実証的研究—第2報教育と研修における効果とその限界
田尾 雅夫
1
Masao TAO
1
1京都府立大学文学部
pp.734-736
発行日 1983年8月1日
Published Date 1983/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208102
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結果(承前,42巻3号より続く)
3)専門教育の効果
医療技術者は年々増加の一途であるが,彼らを養成するための教育機関は,その一部が医療短大であるのを除けば,ほとんどが専修学校か各種学校である.栄養士のように,短大・大学卒業者の多い職種もあるが,むしろ例外的であり,他の医療関係職種のように教育機関と医療組織との関係が必ずしも直接的であるとは言えない.このような教育制度には,どのような特徴が見られるのであろうか.
まず,これらの教育機関の多くは実業学校として位置づけられている.つまり,"明日からでもすぐに役に立つ"知識や技術を教授することが,その主たる教育的使命とされている.したがって,基礎的概念や方法論の修得よりも応用的知識や実際的技術を重視するようなカリキュラムが組まれる傾向にある.
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