老人医療と福祉の課題 座談会
在宅ケアへの模索—病院本来の機能としての在宅ケアの復権
松下 和子
1
,
谷口 政春
2
,
斎藤 光三
3
,
佐藤 智
4,5
Kazuko MATSUSHITA
1
,
Masaharu TANIGUCHI
2
,
Kozo SAITO
3
,
Akira SATO
4,5
1聖路加国際病院公衆衛生看護部
2堀川病院
3斎藤内科医院
4白十字診療所
5北里大学
pp.640-647
発行日 1983年7月1日
Published Date 1983/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208081
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病院として在宅ケアの考えをもつ堀川病院■
佐藤 老人の在宅ケアへの模索ということで3人の先生方にお集りいただきましたが,まず松下先生日本で最初に在宅ケアを始められた聖路加病院では,在宅ケアへの関心はいかがですか.
松下 公衆衛生看護部は病院の中で一つの臓器みたいに当たり前の存在になっていて取り立ててどうこうという意識はないように思います.佐藤先生や,堀川病院の先生方が非常に熱心でいらっしゃるのが,今はむしろ羨ましいと思うことがあります.終戦直後,橋本寛敏先生が医療社会事業部とか,公衆衛生看護部というのは目立たない臓器であっても人間の臓器の中のなくてはならない臓器で,それ一つないがため五体満足でない.あなたたちの存在はその臓器なのでとても大切なんだと励ましてくださいました.
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