追悼
我が国近代病院管理創始者の1人原素行先生逝く
吉田 幸雄
1,2
1元病院管理研究所
2聖マリアンナ医大
pp.639
発行日 1983年7月1日
Published Date 1983/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208080
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原素行先生は去る5月5日都立広尾病院で静かに逝かれた.行年90歳,大往生である.実に哀しいことである.原先生は,我が国の近代病院管理の創始者の一人であって,病院界において幾多の業績を挙げられたことは忘るることができない.ここに先生の御行跡をかえりみて,先生を偲びたい.
先生は明治26年3月,秋田市において代々の医家に生まれる.大正6年12月,東京帝国大学医学部を卒業し,続いて薬理学教室及び入沢内科に学ぶ.その後,中国青島病院(元ドイツ国経営)にて内科部長として活躍する.帰国して,昭和6年東京市立大久保病院副院長となり,昭和10年市立城東病院長となる.終戦の昭和20年には,先生を有名ならしめた都立広尾病院長となる.
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