小特集 病院でコンピュータをどう活用するか
業務の効率化に対するコンピュータシステムの導入
岡田 行雄
1
Yukio OKADA
1
1日本電信電話公社データ通信本部第1データ部
pp.493-495
発行日 1983年6月1日
Published Date 1983/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208034
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「よい医療」,「よい経営」を目指して病院等医療機関へのコンピュータ導入はここ数年急速に進み,利用台数は7,000台を超え,利用施設数は3,000以上と推定されている.その利用状況を端的に表現すると,当面病院で最も課題となっている窓口会計業務,レセプト作成業務に主としてミニコンやマイコンが使われて,業務の改善が図られかなりの成果を上げていると言える.これはコンピュータを導入した病院がいずれも更に利用範囲を拡大したいとし,またますます利用病院が増加しているという日本病院会の調査でも明らかである.
しかし,この急速な利用の伸びとともに種々の課題も出ており,更に効果を上げるための多くの努力が続けられているのも現実である.それにはコンピュータに対する病院側の考え方も一因をなしている.すなわちコンピュータをME機器などの物を購入するのと同じレベルで考え,またコンピュータはなんでもできるという世評の上に立って,①安いこと,②なんでもできること,③いつでも自由に使えること,の3点を条件としてメーカや機種を選ぶところにコンピュータ利用の大きな課題を投げかけている.
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