特集 医療評価の導入
診療評価をどうすすめるか
高橋 政祺
1
1杏林大学病院管理学
pp.205-207
発行日 1982年3月1日
Published Date 1982/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207686
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管理ということは評価を伴うことなので,病院管理を行うとなると評価が必ず問題になる.評価なしでは病院管理にならないからである.この評価の中で病院の主業務である医療について,総合的に行うものが医療評価であって,我が国にこのMedical Auditを初めて紹介したのは橋本寛敏1)である.彼は「診療監査」という言葉を用い,副題として「病院診療業務の自己批評」と添え書きした.しかしこの監査という言葉は取り調べるというような強い語気が感じられるので,病院医師のなじむところとならず,評価という語に置き換えられるようになった.そして医療評価という言葉が,比較的汎用されて,現在に至っている.
数年前,日本病院管理学会の用語委員会2)で,医療と診療という言葉を区別して使用すべきであるとして,次のように定義した.「診療とは医師による診断と治療の行為をいう.医療とは医師による専門的診療を中心として,それに関連する周辺行為を含めたものをいう.」
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