特集 病歴管理
座談会
続病歴管理をすすめるには
小野田 敏郎
1
,
室賀 不二男
2
,
栗田 静技
3
,
日野原 重明
4
,
高橋 政禖
5
1東京警察病院内科
2都立豊島病院
3聖ルカ国際病院診療記録
4聖ルカ国際病院内科
5日大医学部病院管理学教室
pp.266-275
発行日 1962年4月1日
Published Date 1962/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201906
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■七つの病院の診療録を統一
司会(小野田) 今日は3月号の続きをお願いするわけですが,吉田先生が急に都合で出席できなくなりましたので,代わりに私が司会を勤めさせていただきます。まず室賀先生。
室賀 私のほうの都立病院に,七つの総合病院がございまして,その診療録を一応統一したのですが,どういういきさつで統一ということになりましたかということを,申し上げたいと思います。これはちょうど34年,いまからまる3年ほど前のことですが,七つの総合病院で,都の監査がございまして,収入面やなにかのことを調べましたが,各病院テンデンバラバラの収入の請求の仕方があるわけで,それを統一するようにといわれた。それから消耗品費,ことに薬品費が足りないということ,その説明が各病院マチマチである。結局この根本をつかむには,行為伝票,ことに注射伝票が必要であるということから始まったのです。衛生局とから,各病院行為伝票をやってもらいたい,ぜひやらなければならないということを,院長会議に提示があった。これは私はそのころまでは副院長だったのですが,行為伝票をやるといっても,なかなか医者は書くのを厭がるのです。七つの病院のうち,一つの病院では看護婦がタッチしませんが,あとの6病院では全部看護婦が患者が退院する時に,注射とか,処置,レントゲン検査,手術等を書いて,事務にまわす。主任看護婦の仕事です,これでは具合が悪い。
Copyright © 1962, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.