特集 CCUの現状とその経済性
わが国のCCUの現状
榊原記念病院のCCU
松田 三和
1
1榊原記念病院,内科
pp.977-979
発行日 1978年12月1日
Published Date 1978/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206718
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はじめに
CCUがその機能を十分に発揮するためには使い易い構造,優秀な設備,熟練したスタッフが必要なことはいうまでもないが,何といっても,もっとも重要なポイントは,これら全体をどのように適切に運用していくかという所にある.現在では,わが国においても方々にCCUが設置され,十分な実績をあげている施設が多数みられるが,一方,優秀な設備をそなえながらスタッフが揃わないとか,スタッフも設備も準備されながら運用面のまずさから完全な機能を発揮できないという施設も少なくないようである.しかも救急患者受け入れの手順(外部よりの連絡をどこで受け取るか,入院の判定をだれがするか,部屋のやりくりをどのようにするかなど),受け入れ直後の処置,急変時の対応の仕方,外科との連携など細部にわたってきめ細かい計画がたてられなければ円滑な運営はおぼつかないといえよう.
われわれの病院は設立されてからようやく1年を経過したばかりで,どうやら運営も軌道に乗り始めた段階であり,CCUについても今後さらに設備,運用の面で改善を重ねていく予定であるが,現時点における当院のCCU状況について述べることにより,将来,よりよいCCUへ発展させるための足がかりにしたいと思う.
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