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移転に至る経緯と概要
榊原記念病院は,1977年,故 榊原 仟しげる博士の循環器医療における功績を記念して,渋谷区代々木の地に設立された.その後四半世紀を経て患者数の増加に伴い,施設が手狭になってきていた折,府中市の『調布基地跡地利用計画』により,幾重もの審査を経て,誘致された.府中に移転し,2003年12月,320床の病院として新たにスタートした.
●病院の性格
大きく三つの特色がある.①循環器の専門病院として国際的に高い水準の病院.②地域医療においてゲートキーパーとしての役割を果たす(循環器以外の患者も受け入れ,一次対応をしたうえで,連携する病院に紹介する).③災害時医療支援病院として災害時に3日間,インフラの破壊に対しても医療を遂行できる能力を持つ.
なお,「循環器の救急患者に対しては,365日24時間救急対応(3次救急)を行う」という大方針がある.
●施設概要
病床数は320床(循環器専門病床:250床,一般病床:70床)となっている.
施設構成は 〔1階〕 には,外来診察,画像診断,救急,心臓リハビリテーション,および厨房,中央倉庫等の管理,サービス部門を配置した.
〔2階〕 は手術室4室(各室約70m2),ICU20床,カテーテル室3室(将来用に1室追加可能),CCU12床,準 CCU18床を設けた.手術室から ICU へ(外科系),カテーテルから CCU へ(内科系)という具合に緊密に連携し得るゾーニングとした.両ゾーンの中央にスペースに余裕のある患者家族待合を配置した.
〔3階〕 は管理部門とし,医師,看護師,事務系職員が一つのオープンルームで業務を遂行する「スタッフセンター」,循環器専門領域の研究交流の場である「榊原ホール(300席収容)」,全館に網羅された POF(プラスチック光ファイバー)の中心「情報サーバー室」等を配した.〔4・5階〕 が病棟で,4階は循環器成人(38床),総合救急(30床)を中心に4看護単位,5階は小児 ICU(22床)循環器小児(32床)等4看護単位からなる.〔6階〕 は専修医宿舎(47室)になっている.
構造は RC(鉄筋コンクリート)造6階建で免震構造になっている.他にエネルギーセンターが別棟としてある.
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