人
榊原記念病院総婦長から済生会中央病院包括看護担当副院長に 山崎絆さん
伊賀 六一
1
1済生会中央病院
pp.432
発行日 1995年5月1日
Published Date 1995/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901502
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山崎さんと初めてお会いしたのは東京都病院労務管理協会の席上だった.看護婦不足が深刻化しつつある中で,看護業務の整理・改善が喫緊の課題として浮かび上がり1991年,同研究会に看護業務改善委員会が結成された.その8名の委員の中に山崎さんと私が含まれていたのである.委員会で検討を重ねる中で,山崎さんは榊原記念病院ての実践に基づいて,看護の質の維持・向上を図りながら,他職種への業務委譲を含めて看護業務を改善してこられた経緯を語られた.これらのことは,委員会が取り組んだ「看護の質を高める評価の手引き」を作成するに当たって大きな力になったと思っている.看護の理念は理念として主張しつつ,その実現に向けてのプロセスを見通し,戦略を構想できる視野の広さと柔軟性,言葉を換えれば,良い意味での“したたかさ”をもった看護管理者として,その時山崎さんが私の前に立ち現れたのである.病院経営を共に語れる看護管理者に出会えたという印象は,委員会が回を重ねるごとに強まっていった.
当院では看護部門の確りした基盤を作るために,虎の門病院の看護部長を退かれ自適の生活に入られていた栗原やまさんに無理を押して看護部長をお願いしていたのだが,懸案であった彼女の後任に,ぴったりの人が見つかったという思いだった.
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