地方の病院から
病院と農村検診センターの活動—新潟県・大和医療福祉センター
黒岩 卓夫
1,2
1大和医療福祉センター
2大和病院
pp.393
発行日 1978年5月1日
Published Date 1978/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206534
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カルテと外来予診室
病院は86床の小病院であり,病院業務のみを取り上げると,他の多くの病院とそれほど変ったところはありません.したがって2,3の特徴にふれるにとどあます.地域に根ざした病院ということで,カルテの整理を町の世帯番号に準じてやっています.すなわちカルテ番号を部落番号,世帯番号,個人番号を連ねたものにしてあります.患者さんが診察券を持参しなくても「○○部落の○○」といえば,すぐカルテを出すことができますし,一世帯のカルテが一まとめにしてありますので,その家族全体の受療情況もすぐわかります.逆にカルテ番号をみればどこの人であるかもわかるわけです.
外来に「予診室」が設けてあり,ナースが担当していますが,主として内科,外科の新患を対象にして予診を行っています.一般的な現病歴などに加えて,患者が医者にはいいにくいようなこと,たとえば現在,他の病院にかかっているかどうかといったことなどを聞き出し,医師のところへ回ってきます.同時に患者に病院の案内,適当な科へ回す指導などしていますが,将来診療科が増えると一層予診の重要性も増すものと思われます.
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