ニュース
—合同後はじめての学会開かる—第1回診療録管理学会
I
pp.32
発行日 1977年7月1日
Published Date 1977/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206270
- 有料閲覧
- 文献概要
去る5月20,21日の両日,東京平河町の砂防会館ホールにて,第1回診療録管理学会(会長日野原重明聖路加看護大学校長)が開かれた.今回の学会は従来,別々に学会を開いていた日本診療録管理士研究会と日本診療録管理士協会が合同してはじめて行われたもの.2日間で一般演題18題,特別講演,パネルディスカッション等が行われた.若い診療管理士を中心に診療録管理に関心のある医師,看護婦が集まり,会場からの発言も相次いで活発な討議が進められた.
1日目の特別講演「職業とコミュニケーション」(国際キリスト教大学斎藤美津子氏)は,コミュニケーションの重要性について表現豊かに話され,聴衆を魅了していた.また2日目のパネルディスカッション「診療記録は誰のものか」は,大渡順二氏が診療録は患者のものである,ただしその意味は患者と医療機関の人間関係ができた上での共有であること,そしてこの診療録管理を受身から能動的なものにして健康台帳を作ることを提唱された.それに対し,各パネラーからは診療録が患者のためにあるのは事実だが,患者のものとは言いきれず,病院に属するのではないかとの発言が多かった.その他診療録管理士から,誰でもわかるような書き方をしてほしいという初歩的な指摘もなされた.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.