1ページ講座 理学療法関連認定資格紹介
3学会合同呼吸療法認定士について
大村 昭人
1,2,3
13学会(日本胸部外科学会,日本呼吸器学会,日本麻酔科学会)合同呼吸療法認定士認定委員会
23学会合同呼吸療法認定士認定委員会事務局
3帝京大学医学部
pp.133
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101351
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●制度成立の経緯と認定の趣旨
「3学会合同呼吸療法認定士」認定制度は,1983年に,当時の神戸大学岩井誠三教授が,日本胸部外科学会,日本胸部疾患学会[現:(社)日本呼吸器学会],(社)日本麻酔科学会に呼びかけて,日本に呼吸療法を広めるべく,呼吸療法に習熟した専門医療従事者を育てることを目的として呼吸療法委員会を創設されたことに起源がある.その後,「3学会合同呼吸療法認定士認定委員会」と改名,1996年に「3学会合同呼吸療法認定士認定制度」が創設され,第1回の認定講習会,認定試験が行われた.今日まで13年間継続しており,受講者,受験者は毎年約4,000名に達している.
本制度の趣旨は臨床工学技士,看護師,准看護師,理学療法士を対象に,呼吸療法に習熟し,呼吸管理を行う医療チームの構成要員を養成し,かつそのレベルの向上を図ることなどを目的としている.このために3学会から講師を動員して呼吸療法に関する2日間の集中講義を行い,その学習程度を評価するために認定試験を実施して合格者に認定証を交付している.ただし,呼吸療法という範囲の広い診療領域を学ぶためには生涯学習が必要であり,講習会と試験合格だけで達成できるものではない.しかし,臨床業務の傍ら長期間の講習会や実習を義務付けることは困難であり,むしろ認定を受けることで呼吸療法により一層の関心をもち,引き続き学習を継続していただくことが必要である.そのため,5年ごとに認定更新制度を設け,委員会が認定した関連学会や講習会への出席を奨励して5年間に一定の基準点数の取得を義務付けている.
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