レセプトを読む・10
大都市の一般総合病院の例—名鉄病院
小川 保彦
1
1名鉄病院医事課
pp.81-85
発行日 1976年10月1日
Published Date 1976/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206048
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カルテが医療情報の宝庫というならば,レセプトは病院の経営管理の情報の宝庫といえよう.したがって,このレセプトに多角的な分析を加え,頭脳的な諸作表を作成し,関係者に提供すると同時に,これを活用し評価することは筆者自身の責務であるが,医事課というところは,日頃,慢性的な多忙に追われ,ついこれらのことが疎かになりがちなことは否めない.今回,「レセプトを読む」の稿をまとめつつ,このことを痛切に感じ,同時に勉強になったことは事実であった.
まず,最初におことわりしておきたいことは,病院の医療構造,疾病構造などによって紹介する各表の数値にいくらかの差異を生じることは当然であるが,基本的には,厚生省の「社会医療調査報告」および全国公私病院連盟の「病院経営分析調査報告」の中で同一規模の病院集団の平均的諸資料と比較することが望ましいと考え,また尾口,黒田両氏の稿の中で,これらを活用されていたので,筆者もこの一部資料と比較報告をすることとした.
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