グラフ
母子保健救急医療の専門病院へ—着実に歩む久留米市・聖マリア病院
pp.9-14
発行日 1976年10月1日
Published Date 1976/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206025
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無床診療所として出発した井手医院は,着実な積み重ねで前進し,昭和42年には総合病院として大きく発展した.この過程については,すでに「地域に密着した病院活動」と題して紹介した(弊誌29巻11号,1970年11月)が,今回はその後の活動を紹介したい.
聖マリア病院は,現在,内科,小児科など17科を有する総合病院で,特に救急医療センター,新生児センター,人工腎臓センターなどの活動がその重要な位置を占めている.また,救急医療センターなどの活動を通して看護婦不足の問題が生じ,他の看護学校に依存できない現状を考慮し,昭和48年に高等看護学院を,さらに今春から3年課程の看護学院を設置した.しかしこの発展の裏には,治療成績の向上と患者の生命に関係のない部分では,できる限り「無駄をはぶこう」という院長自身の信念があり,それに協力する職員全体の多くの犠牲とが払われている.こうした協力体制によって,母子救急医療を中心とした專門病院への第一歩を踏み出したのである.
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