ケース・レポート 病院給食・2
旭川赤十字病院における栄養指導
水上 勝太郎
1
1旭川赤十字病院
pp.32-37
発行日 1976年4月1日
Published Date 1976/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205869
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当院では,栄養管理強化の一策に外来栄養相談室を設置して,栄養指導業務を専門化している.すなわち専任栄養士2名が常勤して,治療食患者のベッド訪問による指導と,外来患者の指導を分掌している.周知のごとく,栄養指導は栄養士業務の基幹をなすものであって,そのあり方は単に家庭や地域における食生活の改善のみならず,国民の健康増進と疾病予防を意図すべきものと考えている.
さて,稿の初めに紹介しておくが,昭和42年以来,現在までの長い年輪のなかに栄養指導をとおして患者との深い心の交流が生まれて,大雪山連峰にちなむ「大雪会」と称する患者同好会を結成して9年目を迎えている.本会運営は,当院の栄養指導担当者業務の大きなウェイトを占めるものである.しかしながら,医療における栄養指導はことさらに特殊性をもつものであり,社会活動の理念のもとに実践することによって治療の一環としての食事効果が増大するものであることを経験し,関係者一同喜んでいる.
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