院内管理のレベル・アップ 給食
病院給食をおいしくするポイント・1
なぜ「まずい」のか
最勝寺 重芳
1
1聖マリアンナ医科大学病院,栄養部
pp.74-75
発行日 1976年1月1日
Published Date 1976/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205807
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はじめに
病院給食が「まずいもの」として批判の対象に取り上げられ,その代名詞にさえなっていることは,少なくともこの職にある者にとって反省はするものの,決して快いものではない.
例の冷凍医療食が日本の病院給食をおいしくしようとしたエネルギーを=方法論において反対した立場から,あるいは同時に,病院とは何か,医療とは何か,まして食事療法の本質論を改めて考え直す機会を与えられたことも含めて現実の姿からその不評の要因を明らかにし,おいしい病院給食が1日でも早くすべての患者さんに与えられることを期待するものである.しかしながら,その後の病院給食に対する栄養士の取組み方に変化はみられたものの,結局は病院長,事務長の裁断と,その組織上の責任者,調理員の方がた,さらに看護部門の多くの人たちのかかわりがあるだけに,その協力体制ができあがらなければ成功とは言えないことを前置きしておく.
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