院内管理のレベル・アップ 薬剤
薬剤管理・1
薬剤管理概論
岩崎 由雄
1
1東京大学付属病院分院薬剤部
pp.72-73
発行日 1976年1月1日
Published Date 1976/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205806
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はじめに
薬剤管理について,本稿より連載することにする.病院という医療の場で実際に医薬品を取り扱い,かつ調製している立場と,いわゆる薬剤管理学としての理論と応用の場から考えてみたい.薬剤管理学という学問的体系化は,なされていないといった方が正しいと思う.むしろ薬剤管理論といった方が妥当かもしれない.学問的には病院管理学1-3),そして薬剤の立場では病院薬局管理学(病院薬局学)の提唱もある4).しかし本稿では,理論の部詳細は紙面の都合で割愛させていただき,応用の部,換言すれば実際面を中心に論を進めたいと思う.
ただ注意しなければならないのは,大病院と小病院では「薬剤」そのものに対する基本的フィロソフィは同じであっても,具体的な面では相当方法論的に違うものがある.○○大学病院のミニチュアが××病院,△△診療所というわけにはいかない(何もこれは薬剤に限ったことではない).
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