むつみ庵の日々・第10回
まずくやって,共に笑おう
日髙 明
1
1NPO法人リライフむつみ庵
pp.1188
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203168
- 有料閲覧
- 文献概要
「いっしょに黙っているのは,すばらしい,いっしょに笑っているのは,もっとすばらしい,——(中略)わたしがうまくやれば,わたしたちは黙っていよう,わたしがまずくやれば——,わたしたちは笑っていよう,そしてますますまずくやろう,まずくやって,ひどく笑おう,ついに墓穴にはいるまで」〔ニーチェ(著),池尾健一(訳):人間的,あまりに人間的Ⅰ.ちくま学芸文庫〕
サカタさんには幻視・錯視の症状があり,そのためにグループホームでのアクティビティができないことがあります.ある日の体操中に,サカタさんは膝掛け用のブランケットをなぜか頭からすっぽりとかぶっていました.「何してるんですか?」と尋ねると,「え,粉がかかるからな」と答えます.
Copyright © 2022, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.