高齢化対応に向けて医療保険制度の抜本的見直し

増加しつづける高齢者医療費

　厚生省の井出正一厚生大臣は，5月の閣議で95年度版厚生白書を報告した。

　そのなかで，人口の高齢化により，「治療」だけではなく，長期間にわたる「療養生活の質」の向上が求められていると指摘し，「介護」の比重がますます重くなることに対応しながら，増加しつづける医療費をまかなうための財源として，公的介護保険制度の導入を視野に入れた医療保健制度全体の見直しが必要となるだろうと結論している。