第21回日本病院学会シンポジウム 病院における電算機導入の諸問題
コンビューターの病院導入の実例
山口 清士
pp.51-55
発行日 1971年11月1日
Published Date 1971/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204494
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わが国におけるコンピューターの導入状況は,経済性の問題とかその他医療の体系下における環境の問題を含めまして,非常に導入しにくい状態にあることは事実であります.米国ではすでに1700個所の病院その他の医療機関においてコンピューターが活躍しております.これに対して,わが国では,残念ながら,全国で自営・委託を含めて約40個所がなんらかの形で使用しているにすぎません.まず経済上の問題をどう取り上げるかですが,なんらかの経済的な柱に寄りかかった形でコンピューターを導入されたところがパーセンテージにして高く実際に活用されております.その中できょうご紹介するものの中で,開業の先生が非常にじょうずにお使いになっている例も申しあてげみたいと思っております.これは経済的な問題をどう考えるかということが一つと,現実的には実際の診療を受ける患者の増加に対処しまして,病院あるいは院長先生なり,諸先生方が,経済評価・コスト化評価をどうやるかということに対して,非常に注目してゆくべきじゃないかと私は考えております.コンピューター導入にあたりましては,目標を明らかにしようということ,それからステップ・バイ・ステップで業務を進めてゆこうというお話しがありましたが,まさしくきょうご紹介する病院あるいはその他のところでは,着実に実施されたといえると思うのです.
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