Editorial
病院に電算機を導入することの困難性
守屋 博
pp.76
発行日 1970年5月1日
Published Date 1970/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203960
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戦後25年のわが国病院の成長は,ほんとうに日をみはらすものがある.赤ん坊から悪童,さらに少年・青年と順調に仕事盛りの壮年に達した感じをうける.この成長は,同じ期間に同じ速度で脱皮した社会のあらゆる方面の成長を,貧欲なまでに吸収した結果である.原子科学が開発されれば,これをアイソトープとして取り入れ,微量分折化学は臨床病理に応用され,手術のメスはからだじゅう届かぬ場所がないくらいになり,生体生理的にもあらゆる電子器具が応用されるに至った.
このように医学分野の進歩に追従して,病院自身もその建物といわず環境といわず,格段の改善がみられている.こんな新技術の取り入れについては,病院人は勇敢であり進歩的である.
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