特集 薬剤師のあり方を点検する
薬剤師の病棟活動—国立東京第一病院
中野 久寿雄
1
1国立東京第一病院薬剤科
pp.35-38
発行日 1971年9月1日
Published Date 1971/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204420
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はじめに
当院薬剤科がたどった昭和37年以降,現在に至るまでの調剤と病棟薬品管理に関する業務処理のおもな推移を表に示す(表1).このように積み重ねる形で経過をみながら,徐々に進めて現在に至ったが,昭和37年,38年ごろは,薬剤科から処方箋や請求伝票により各部処に渡した薬品の取り扱いについては,それぞれにまかせていたのが実状で,調剤薬の取り扱いや,病棟処置室にある薬品管理にも問題が多く,解決しなければならない点が多かった.
月に1-2回病棟処置室を巡回して保管および取り扱いに関する注意などをしてはいたが,調剤業務の多忙や手不足もあって効果があがらなかった.しかし医療をめぐる諸状況からも,病院勤務薬剤師の使命は従来のように調剤行為のみに力を注ぐのではなく,院内活動を強化して,薬剤師がもつ薬に関する専門知識を医療に役だてるよう積極的に活動すべきであると判断した.
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