特集 薬剤師のあり方を点検する
薬剤師の病棟進出—国立名古屋病院の場合
二宮 英
1
1国立名古屋病院薬剤科
pp.29-34
発行日 1971年9月1日
Published Date 1971/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204419
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薬剤師の職能について
Clinicai pharmacy,臨床薬学,病院薬学,医療薬学など病院薬剤師の新しい方向づけとかあり方が最近特に関心がもたれ論議されている.医薬品について薬剤師が全般的な責任をもち,それが臨床の場につながっていることは当然であって,今日に始まったことではない.
今日それが論議されるのは,病院における薬剤師の働きが早くから専門分科し,年とともに業務量が膨張の一途をたどったため,最近の急速な病院組織近代化の中にあっても比較的内部合理化に重点が指向され,あたかも調剤,製剤の技術面だけが職能であるような認識がもたれてきたためではないだろうか.そして,薬剤師の職能はもともとメディカルなものなのに,本来の職能的活動が十分でなかったたあにパラメディカルの範躊に入れられがちであるのは残念なことである.
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