特集 温食給食
—温食給食の実際・京都市立病院—電子レンジによる延食者の温食給与
中野 迢
1
,
榊田 博
1,2
1京都市立病院栄養科
2現:日本バプテスト病院
pp.31-34
発行日 1970年10月1日
Published Date 1970/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204116
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病棟における診療,看護活動と入院患者の生活日課とを観察してみると,午前中に回診・注射・処置が集中し,特に検査や静脈注射が午前中実施される場合,食事摂取が遅れ,どうかすると朝・昼の食事が重複することがあり、往々にして不食のやむなきに至る.このようなさいに適切な食事間隔を保つには,他の患者と分離して,延食によって栄養量の確保,完全喫食に努めるよう配慮される.
診療・検査・処置といった,本来患者のための行為が,かえって患者の栄養管理の立場を悪くしていることは矛盾であり,医療施設における栄養管理の盲点であり,診療看護体制,仕事の配分と患者の生活時間の調整とともに,適切な食事間隔を保った給食時刻が検討されねばならないが,これを延食によって個々の立場で処理すろことは,温食給与対策上の1つの障害ともなっている.
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