特集 病院の窓口
病院の窓口考
石原 信吾
1
1虎の門病院事務部
pp.19-22
発行日 1968年5月1日
Published Date 1968/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203337
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まえがき
いかなる生体も事業体も,外部と全く接触交流なしに,完全に自己完結的な姿で存立することはありえない。そこには必ず,内部から外部へ流出するものと,外部から内部へ流入するものとの2方向の流れがある。その流れを形成するものは,人でも物でも金でも働きでもエネルギーでも情報でも何でもよい。そうした外部との接触交流のうちに,生体や事業体の生成や活動が行なわれていることは確かである。
そうなると,その2方向の流れと生体や事業体との間には必ず接点が生ずる。窓口とはその接点に名づけたものといってよいのではなかろうか。そういう窓口はもちろん事業体にもある。そして,病院にもある。しかも,それは必ずしも1つとはかぎらない。むしろ,いくつもあるのがふつうだろう。また,それは必ずしも外に向って開いていると決められるものでもない。内に向って開いているというものも当然ありうる。そのように,窓口の生態はさまざまである。
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