特集 病院給食管理の諸問題
病院給食の動向
治療食の給食管理
永田 優
1
1国立横浜病院
pp.49-53
発行日 1962年9月1日
Published Date 1962/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201976
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病院給食の特殊性
病院食は,一般の集団給食に似て非なるもので,工場その他の集団給食のように健康入を対象にした給食とちがって,病気にかかった人たちに治療の一環としての栄養療法を行なうための給食であるところに,その特殊性が見られる。
病院のために心ならずも家庭を離れての入院生活を余儀なくされることから,心理的にも平静であろうはずがないし,環境の急激な変化,特に食生活のちがいと病状そのものからくる食欲不振という悪条件が重なり合ってくる。さらに,病状別,性別,年令,体位のちがいなど,栄養療法を行なうための基本条件が患者個々にちがってくることも,いわゆる集団給食方式を採ることができない特殊性である。
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