特集 病院給食管理の諸問題
病院給食の動向
臨床栄養と治療食
阿部 達夫
1
1東邦大学医学部
pp.25-29
発行日 1962年9月1日
Published Date 1962/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201969
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はしがき
昨年12月1日から,社会保険において特別食に対して点数加算がみとめられた。これは治療食に多少とも関心をもつものに対しては久しく待望のことであったので,大変に適切な処理として歓迎されている。むしろその遅きに失した感さえある。
私はかつて本誌上に病院の給食について一文をのせたことがある(本誌20巻第1号65頁昭和36年)。その文中,社会保険において治療食特別食に対しては,点数の上で何の配慮もされていない。これらの食餌が一般食に比して材料費だけでも高いのに,さらい多大の手間を要することを考えれば,これがいかに不合理であるかは自明の理である。一定の規格のある病院において,特別食または治療食を給与した場合には,点数加算を認めるようにしてほしいものである。その実施の一日も早からんことを願うものである。以上のごとくにのべた。
Copyright © 1962, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.