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アメリカの医療保険の動き
岩佐 潔
pp.646
発行日 1960年9月1日
Published Date 1960/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201699
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アメリカ医療保険を拡めることが近年の問題となつているが,その一歩として200万人の連邦政府職員及びほぼそれと同数のその家族を医療保険に加入させることになつた。
これだけの団体員を対象としているのに,我が国の様な共済組合とか健康保険組合を結成して,それに対して政府が直接に保険を運営することをせず既存のBlue Cross, Blue Shieldとかその他色々の非営利医療保険プランや保険会社が行う営利プランでも,いずれにでも本人が選択加入し,その掛金を一部政府が又一部本人の給料から差引いて政府の方で支払つて呉れる仕組になつている。これは,AMAやAHAが政府直営保険に反対したためであるが,アメリカ的な自由主義の現われでもあり,実業家内閣らしい工夫でもある。これは,本年6月から開始される。
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