グラフ
農業地帯の或る綜合病院
pp.897-903
発行日 1959年11月1日
Published Date 1959/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201588
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四囲山獄にとりかこまれ,縦貫する信濃川の両岸に僅かに開ける盆地,川添えに通ずる鉄道,国道が唯一の交通路である陸の孤島は,世界有数の豪雪地でもある.ここに,10万の住民が,農業,織物業を営む.ここは積雪日数百日余り,10万の住民の健康を守るために設立された208床の新潟県立十日町病院の使命は誠に大きい.医業医より日本医療団へ,さらに新潟県立となり,その歴史は,日本の医療機関の変遷そのままと云えよう.戦後,日本の医療機関荒廃のときに,新潟の病院人は立ち上つて,新潟県病院復興会議を起し,本院は率先大活動を行つて,今日の基礎を作るに至つた.診療内容の向上,設備の充実,サービスの強化に,そしてその基礎付をなす経営合理化によつて,より良き病院へと,その努力は,休みなく続けられている.
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