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Doctors' Taperecord
H
pp.61-62
発行日 1956年5月1日
Published Date 1956/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201102
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1.はじめに言葉あり
言葉の使い方はむずかしいものだ。殊に専門用語になるとこの感を深うする。一歩誤れば大変な誤解を起す危険がある。
(a)医療社会事業 先ず医療社会事業は社会事業に非らずとズバリと言つておく。これを病院に於ける社会事業だと心得て居る人があつたら,それは近代病院では落第生である。だが,まだまだ医療社会事業士を患者の医療費問題の係だと考えている病院が少くはない。このケースワーカーは社会福祉事務所との交渉だけに働かされているらしい。医療社会事業士は事務員ではなく診療補助業務の一係員である筈である。患者の経済問題は医療を受けることを阻む一つの条件として派生するファクターである。但し現在の我が国では経済問題の取扱いを必要とする場合が多いのは,一つの社会条件であるから,これを排斥する意味ではない。
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