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タイム・スタデイによru病棟業務の検討
佐々木 澄夫
,
米山 宮子
pp.39-49
発行日 1956年4月1日
Published Date 1956/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201088
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1.緒言
現在の国立療養所に於ける病棟業務は,一般の綜合病院の場合と異り,看護婦,雑使婦,附添看護人,学院生徒の4者の手によつて,成り立つていると云える。これは最近に於ける,胸部外科手術の急速な進展に伴い派生的にもたらされた,ひとつの看護形態である。
国立広島療養所に於いては,このような現在の病棟業務の実態を把握し,又看護業務の科学的検討を加えることによつて,療養所の合理的運営,所謂最少の人員で,しかも勤務者各自に無理な労働を圧しつけることなく,最少の資材でもつて,療養所の最大の仕事であるところの,患者が欲している人間的な満足と,高度の治療効果をあげるための手段と方法を得る目的でもつて第1回=昭和28年12月第2回=昭和29年11月の2回にわたり,看護婦,雑使婦,附添看護人,学院生徒の週間業務のタイム・スタデイを行つた,又タイム・スタデイにより,29年度には手術場の中央化とメツセンヂヤーシステムの改革を行い,30年度には外科病棟勤務3交替制の実施を試みたので,これら改革の要点と,併せてこられの改革によつて,病棟業務がどのように変化したかについて報告する。
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