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Dr. Hara's Recordtape
原 素行
pp.61-62
発行日 1954年8月1日
Published Date 1954/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200853
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(18)日本の病院古事記 或る時,入院患者の1人がこの病院の組織が気に入つたと云う。
医師と看護婦との業務分担のことであつて,このような分業によらねば能率の増進を期待することは出来ないという見方からであつた この患者の夫人は毎日見舞にやつて来ては,看護婦が実によく働きますネと云つてくれたり,よく頭を働かせて,非常に親切にしてくれますと云つては感謝してくれた。同室に入院した新しい患者が看護婦は直接に患者を看護するものではないと心得て,自宅から家族を呼び寄せようとしたら「ここでは看護婦が患者の世話をチヤーンとしてくれますから,下手に家人を呼んだりしない方がよい」と説教してくれたり,ここの看護婦は謝礼みたいなものを受取りませんから,それはお止めなさいとか,一々私の耳に入つて来る言動に気を良くしていた。
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