病院長プロフイル・10
人格高潔至誠の人坂口康藏氏(国立東京第一病院長)
)
pp.42
発行日 1954年3月1日
Published Date 1954/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200784
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国立東京第一病院長兼厚生省病院管理研修所長の博士は今日既に医学会の大御所であり,その意味での紹介は無用というところだ。東大名誉教授であり,かつて恩賜賞をうけ,内科,結核,内分泌,消化器病各学会の会長,会頭を歴任し,貴族院議員・学術研究会議員・厚生関係各審議会委員等として名実共に国手として活躍されている。
つとに助教授時代警察病院の創立に際してその院長に招かれ,又赤十字病院の管理に関係し,稲田教授停年後の医局の懇望の下に教授就任,日ならずして東大附屬医院長におされ,つづいて医学部長に転じた。院長当時給食部の改善は博士の経理の才を示すものであつた。昭和21年停年後も国を東京第一病院長として,内にかつての陸軍の中央病院の一般病院転換と管理の近代化につくし,外に占領政策の矢面に立つてこれに処し,今日の多士済々たる天下の東一をつくりあげた。
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