鼎談
病院と麻酔
榊原 阡
1
,
山村 秀夫
2
,
守屋 博
3
1東京女子医科大学
2東京大学
3国立東京第一病院管理部
pp.4-19
発行日 1954年3月1日
Published Date 1954/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200780
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
守屋 今日は一つ山村さんに麻酔に関していろいろお訊きしたいんですが,従来いろいろなところでお話しなさつていられるから,今日は方面をかえて新しい麻酔方法を病院が如何に取入れるかという点を中心に一つお話を伺いたいと思います。
現在の日本の病院では従来の古い考え方が根づよくゆきわたつている一方,戦後アメリカ的な麻酔の専門家というものを入れた,麻酔の組織というようなものを取入れようとしているんですが,なかなか経済面或は組織の面,特にドクターが慣れていないというせいもありますが色々問題がある様です。それについての利害得失については討論したことありませんね。今日は日本中の外科医の中で,一番いい麻酔を必要とする仕事をしておられるという意味で,榊原先生にきていただいて山村先生と対談して頂きたいと存じます。山村先生から先に組織についてどういう点が一番違う点であろうか,まずその点を説明していただけるといいんですが……。
Copyright © 1954, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.